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歌田明弘の「ネットと広告経済の行方」

ドラスティックに変化し続ける広告経済とネットの関わりを読み解く

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昨年の新聞広告費とネット広告費の差はついに1293億円と、今年逆転することもありえるまでに狭まった。しかし、ネット広告市場は実際はもっと大きいという見方もあり、そうした観点に立てば、すでに逆転は起こっている。

2009年3月 3日 13:00

「商品陳列棚」からクリックひとつのところにあるネット広告は、販売は別ものということが言えなくなっている。今後さらに拡大していくと見られているEC市場から広告事業者がわずかな割合でも売り上げを得られれば、ネット広告市場は飛躍的に拡大する。

2009年2月19日 18:00

商品の表示は、最終的な情報であるから誤解を招くものであってはならない。しかし広告は、購買意欲を高める性格のものだから、もう少し緩い基準だった。ところが、ネットでは広告と商品販売はクリックひとつの差しかなく、法的な側面から見ても、広告と表示の一体化が進んでいる。

2009年1月30日 16:00

アフィリエイト広告の進化型などといわれるドロップシッピングは、広告と販売の境目があやふやなネットの性格を象徴している。こうしたビジネスを危ういと批判するのは簡単だが、バーチャルな世界は、大なり小なりこうした危うさを抱えている。

2009年1月21日 14:00

広告市場は、日本でもアメリカでも、GNPの1パーセント台ほどと見られていた。しかし、商品経済と融合し始め、マイナーな市場ではもはやなくなり、経済構造全体を大きく揺り動かす存在になっていこうとしている。

2008年12月24日 14:00

これまでの広告は、購入までの過程が段階を踏んで進んでいく婉曲な「誘い」の性格を持つものだった。ところが、ネットの登場で、もっと直接的な物販の要素を含むものへ変質しようとしている。

2008年12月16日 11:50

ネットの登場や多チャンネル化によって広告枠が爆発的に増大し埋まらなくなってきて、広告についてもCGM化(Consumer Generated Media)やロングテール・モデルが必要になってきた。

2008年11月26日 14:10

日本でも広告主が自分で簡単にテレビ広告を作れる広告サービスがスタートしている。多メディア化・多チャンネル時代になって広告枠が増えてくればくるほど、テレビ広告とは縁が薄かった広告主を引きこもうとするこうしたサービスが増えてくる。

2008年11月11日 13:30

日本円で5万円ほどでテレビCMを作り、数千円でスポット広告の枠を買って流すことができるサービスがアメリカで出現している。いまや誰もがテレビ広告を出せる時代になりつつある。

2008年10月28日 10:00

多チャンネル時代になって、広告枠が埋まらなくなると、テレビ広告も、バナナのたたき売りのようなオークションが行なわれるのか。そうした時代には、成果報酬型の広告がいよいよ注目されるようになる。

2008年9月24日 13:00

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歌田明弘の「ネットと広告経済の行方」

プロフィール

『ユリイカ』編集長をへて1993年より執筆活動。著書に『ネットはテレビをどう呑みこむのか』、『科学大国アメリカは原爆投下によって生まれた』、『「ネットの未来」探検ガイド』、『インターネットは未来を変えるか』、『本の未来はどうなるか』など。大学でメディア論などの授業もしている。週刊アスキーで「仮想報道」を連載。アーカイブはこちら 歌田明弘の「地球村の事件簿」

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