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高森郁哉の「ArtとTechの明日が見たい」

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『アバター』プロデューサー、ジョン・ランドー氏にインタビュー(2)

2009年11月 8日

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© 2009 Twentieth Century Fox. All rights reserved.

(1から続く)

F誌:『アバター』のノベライズなど、映画以外の展開について教えてください。

ランドー:別の作家に映画のノベライズを書いてもらうのではなく、ジム自身が小説を書く予定です。映画のストーリーを追うのではなく、より広く、より深くその世界を掘り下げるような内容で、200ページから500、600ページになりそうです。『アバター』の素晴らしい点は、それがパンドラという全く新しい、オリジナルの世界を描いているということです。そこで、映画だけでなく、さまざまな媒体を使ってその世界観を展開していくことを考えています。

その1つがビデオゲームで、Ubisoftから3タイトル、全くストーリーが違うものが出ます。Ubisoftには、「映画のストーリーは使わないでほしい、それは私たちが映画でやることだから。プレイステーション、Wii、DSにそれぞれ最適なストーリーを用意してほしい」と伝えました。PS用のゲームは3Dと互換性があり、モニターが3Dに対応していれば、3Dでゲームを楽しめます。WiiのゲームではWiiボードを利用し、バンシー(翼竜)に乗って空を飛ぶ体験ができます。さらに、ゲームプレイヤーがパンドラの世界をより詳しく知りたいと思ったら、現在準備中の『Pandorapedia』でクリーチャーや植物などの情報を得られるようになります。

WV:『アバター』の話から離れますが、日本のファンは『銃夢』の映画化作品、『Battle Angel』をとても楽しみにしています。

ランドー:私もです!(一同笑い)

WV:『Battle Angel』の製作の進捗や公開時期の見通しについてうかがえますか?

ランドー:公開日に関してはまだお知らせできないのですが、『アバター』の製作にかかる直前に、ジムがとても満足できる『Battle Angel』の脚本が入手できました。その時点で、どちらの作品を先に手がけるかということでとても悩みました。それは難しい決断でした。なぜ『アバター』を先に選んだのか、その理由のひとつとして私たちが思ったのは、『アバター』を先に作ることによって、その経験から学ぶものが『Battle Angel』に役立つだろうということです。というわけで、私たちは近い将来に完成させることができればと望んでいます。

そして、(『Battle Angel』の続編、第3作という具合に)1作以上できれば、とも期待しています。これはとても興味深いストーリーです。私たちは当初、(最初に読んだ脚本で)シリーズの始めの2章ほどしか読んでおらず、物語の深さを認識していませんでした。その後、この脚本を書く脚本家に会った際、まだほかにたくさんのエピソードがあることを知らされたのです。『Battle Angel』にはまた別の非常に豊かな世界があり、語るべき多様なストーリーを持っています。そしてまた、実際に『アバター』を手がける前に、『Battle Angel』のチームを編成して、その世界観をデザインする作業を開始しています。

[以下のメイキング画像で、キャメロン監督はガリィ(『銃夢』のヒロイン)がプリントされたTシャツを着ている]
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© 2009 Twentieth Century Fox. All rights reserved.

……以上、快くさまざまな質問に答えてくださったランドー氏。直接お会いした同氏の印象は、ハリウッドの超大物であるにもかかわらず「気さくで話し好きなおじさん」というもの。ちなみにこの最後の質問は、タイムキーパーの方から「そろそろインタビューは終わりにして、フォトセッションに移りたいのですが……」と言われた際に、ランドー氏が「まだ大丈夫ですよ! もっと質問してください」と促してくれたことで実現した。また、その後のフォトセッションでも、F誌の女性カメラマンから撮影されている際に「私は普段はカメラの前ではなく、カメラの後ろにいる人間なんですよ」と話した後、カメラマンからカメラを取り上げて彼女を照明の前に立たせ、そのカメラで何枚も撮影するなど、お茶目な面を見せて一同の笑いを誘っていた。

■『アバター』作品情報
12月23日(水・祝)TOHOシネマズ日劇他全国超拡大ロードショー
公式サイト
20世紀フォックス映画 配給

■木城ゆきと氏の公式サイト「ゆきとぴあ

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プロフィール

フリーランスのライター、翻訳者としての活動を経て、2010年3月、ウェブ・メディア・地域事業を手がける(株)コメディアの代表取締役に。多摩地域情報サイト「たまプレ!」編集長。ウェブ媒体などへの寄稿も映画評を中心に継続している。

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