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高森郁哉の「ArtとTechの明日が見たい」

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『戦慄迷宮』の3D-DVDが限定版で登場:家庭のテレビで3Dホラーを楽しめる

2010年3月 1日

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昨年10月に公開された邦画初のデジタル3D実写長編映画『戦慄迷宮3D』がDVD化され、3月3日に発売となる。発売元のアスミックは、2Dの通常版に加え、初回限定生産の「3Dプレミアム・エディション」も用意。これは米トリオスコピクス社の特許技術『Trioscopics 3D』を採用し、通常のテレビとDVD再生機があれば3D映像を楽しめるというもの。

このたびプレス向けに配布されたサンプルDVDを試聴してみた。付属する紙製のメガネには、アナグリフ方式に似たカラーフィルタが張られているが、色は右目側がピンクで、左目側が緑。収録された3Dフッテージは8分弱で、立体感や奥行き感が強調されたシーン、手がカメラ側に伸びてくるショットなど、印象的な3D映像が抜粋されている。さすがに画質と色の再現性は、デジタル3D上映方式の映像にはかなわないものの、立体感、奥行き感はわりと再現できていた。

家庭での3D視聴に関しては、パナソニックが4月から3Dテレビと3D再生対応BDレコーダー/プレーヤーを売り出すが、セットで少なくとも50万~60万円はかかる。その点、機器の追加なしで手軽に3D映画を楽しめる良さはあるだろう。

アスミックの担当者に、今回のDVDについていくつか質問した。まず、カラーフィルタを使う3方式の中でトリオスコピクス技術を採用した理由については、「アナグリフはもちろんのこと、カラーコード3Dも含め、最も『立体感』が優れているという事で、トリオスコピクスを選びました」とのことだった。

なお、同方式を採用する前に、トリオスコピクス社に約8分のフッテージを渡してテスト作業してもらったが、本番のオーサリング作業は、映画を共同制作したイマジカのスタジオで行ったという。

3D-BD版のリリースについてもたずねてみたが、残念ながら今のところ予定はないそうだ。

清水崇監督の次回作もまだ公表できる段階にないとのことだが、3D映画に関しては「もう一度やる気満々」らしい。監督は最近、「前回“奥行き”という新しい3Dの側面を観客に送り届けたので、今度やるなら、また新たな活用法を考えなければならない」と関係者に語っているとか。どんな手で新しい3D映像を見せてくれるのか、今から楽しみだ。

なお、今回の『戦慄迷宮 3Dプレミアム・エディション』の発売を記念して、3月3日(水)よりタワーレコード、HMV、新星堂の対象店舗など全国100店舗において、同作品の3D無料体験コーナーが設置される。興味のある方はぜひ試してみてほしい。

[DVD情報]
「戦慄迷宮 3Dプレミアム・エディション【初回限定生産】」
3月3日(水) DVD発売
価格:4,935円(税込)
内容:Disc1(2D本編+特典映像)、Disc2(3D本編)
<映像特典>
【Disc1】■メイキング「サバイバル・オブ・ザ・ラビリンス」■プロモーション・フィルム・クリップ集(予告編、TVスポット、特殊予告A・B、国際版予告、ヴェネチア映画祭・正式上映ハイライト映像等)【Disc2】■3D版本編 ※DVD専用3Dメガネ2個封入

※「戦慄迷宮 スタンダード・エディション」同時発売
3,990円(税込)/2D本編&特典映像収録
発売:アスミック 販売:角川映画

DVD詳細ページ(角川映画)
映画公式サイト

[以下はInter BEEによる清水監督と谷島正之プロデューサーのインタビュー動画。]

[関連エントリ]
『戦慄迷宮3D』レビュー:邦画初のデジタル3D実写長編映画
日本初、3D映画プロモでメガネ無料配布:20万個を「アルビン号」予告用に劇場と郵送で

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プロフィール

フリーランスのライター、翻訳者としての活動を経て、2010年3月、ウェブ・メディア・地域事業を手がける(株)コメディアの代表取締役に。多摩地域情報サイト「たまプレ!」編集長。ウェブ媒体などへの寄稿も映画評を中心に継続している。

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