歩行リズムと健康(4) 歩行リズムによる早期診断
2007年9月28日
本人や家族も気づかなかった病気を、歩行リズムから発見したことがあります。
健常者として歩行調査に参加してくださった70歳代の男性がいました。しかし、歩行リズムを解析すると、どうもおかしい。
健常者でも年齢が上にいくにつれ、歩行リズムはばらけてきます。
しかし、その方のデータはパーキンソン病の方のデータと「縦軸の位置=ゆらぎの大きさ」が重なってしまったんですね。
これはおかしいかもしれないと家族の方に聞いてみたところ、「そういえばおじいちゃん、最近、物忘れが激しいね」ということで、そのあと病院に行ったら、初期の痴呆と診断されました。
このとき、やはり歩行リズムの分析は早期診断か何かにつかえるんじゃないかと意を強くしました。
米山 満 (三菱化学科学技術研究センター) 1959年神奈川生まれ。1985年東京大学理学系修士課程(物理学専攻)修了 同年三菱化成株式会社入社。 現在、株式会社三菱化学科学技術研究センター基盤技術研究所にて、生体リズムの非線形解析に従事。 |
フィードを登録する |
---|
携帯大学 web分校
過去の記事
- 参加型メディア論(4) メディアの面積を超えて2007年12月29日
- 参加型メディア論(3) ネットワーク時代の編集者2007年12月23日
- 参加型メディア論(2) 参加型メディアの本質2007年12月15日
- 参加型メディア論(1) 参加型メディアのはじまり2007年12月 9日
- ポスト・検索エンジン時代(5) セマンティックウェブ2007年12月 1日