キーボードは醤油漬け。こんなに鯨飲していたのか
2010年9月16日
MacBook Airを分解し、やっと醤油が染み込んでしまったキーボードに辿り着いた。キーボードは黒いプラスチックシートで覆われていたので、まずこれを剥がした。ひっくり返して見てびっくり。中は醤油でビチャビチャではないか(写真)。
後で調べて分かったのだが、このパーツはただのカバーではなく、バックライトで2層構造になっていた。写真でも分かるように、右端にフレキシブル基盤がつながっている。オレンジ色の基盤の上の小さな四角い白いものが発光ダイオード(LED)で、一番下は見えにくいが5つ付いている。使用状態で上側の透明なシートが導光板で、下のシートの上側が白くなっているのは反射板として機能し、裏側が黒いのは光が漏れるのを防いでいるのだろう。
本体からバックライトを剥がした状態が次の写真だ。キーボード・アッシーが固定されていると思っていたのだが、ステーやサポートは見当たらず、黒いシートが置かれている。各キーの周りだけを光らせるために、不要な部分に光を送らないための遮光板のようだ。キーボードの中にかなり醤油が染み込んでいるようだ。上部に多数のフレキシブル基盤がつながっていたが、分解するしかないので全部外す。
近づいて見るとキーの接点にまで醤油が入り込んでいることが分かる(写真)。しかも全面に染み込んでいる。「ちょっとかかっただけ」というのは大嘘だったわけだ。最初から分かっていればその場でバラしたはずだが、「ちょっと」という説明を都合良く受け取ってしまった。後悔先に立たずだ。
遮光板は置いてあるだけのようなので、とりあえず外してみる。ここでまた驚く。金属を打ち抜いたシートが、30本以上のネジでトッププレートに直接ネジ止めされている(写真)ではないか。
全体の写真では分かりにくいので、一部を拡大したのが下の写真だ。非常に小さなネジが沢山使われていることが分かると思う。またいかに表面も内部も醤油まみれかも分かる。ネジが入っていない穴は、キーボードの裏側からステーがネジ止めされていたネジ穴だ。
組み立てコストを考えると、どうしてこんなに沢山ネジを使っているのか不思議だ。ノートパソコンのキーボードにはペコペコの物も多いが、確かにこれなら十分な剛性を持たせることが出来るそうだ。分解する立場で素晴らしい点は、この小さなネジも他のネジと同じ規格のドライバーで外せることだ。
ディスプレイ側は分解していないので分からないが、本体側で外したネジは全て同じドライバーで外せる規格だった。気付いた範囲で唯一の例外は、ディスプレイを支持するためのヒンジの固定で、ここには星形のトルクスネジが使われていた。
結局キーボードは大量の醤油を鯨飲していることが分かった。しかしここまできたらがたがた言っても仕方が無い。とにかくバラして復旧出来ないか試してみるだけだ。
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合原亮一の「電脳自然生活」
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