3D映画特集(2):ヴェネチア映画祭が「3D賞」新設
2009年8月 7日
ヴェネチア国際映画祭は、今年9月の第66回から「最優秀3D映画賞」を新設すると発表した。年間の最も創造的なステレオスコープ(立体視)の3D長編映画を選ぶもので、初回は2008年9月から2009年8月の間に製作された作品が対象になる。
三大映画祭で最初の3D映画賞だが、カンヌ国際映画祭でも今年5月、ピクサー製作の『カールじいさんの空飛ぶ家』(原題:Up)がオープニング上映された。オープニングで3Dアニメ作品が上映されるのは初めてといい、権威ある映画祭からもようやく、3D映画が単なる「子供向け」や「遊園地のアトラクション」ではなく、芸術的な価値を持つ作品として正当に評価されるようになってきたということだろう。
今年のヴェネチア映画祭はまた、ピクサーのジョン・ラセター監督の生涯における功績をたたえて名誉金獅子賞を授与することを発表している。この受賞を記念して、同監督の『トイ・ストーリー』『トイ・ストーリー2』の3D版がプレミア上映される予定。
ジョン・ラセターにかかわりのある2作品、製作総指揮を務めた『ボルト』と、ピクサー製作の『カールじいさん~』も当然、3D映画賞の受賞候補に挙がるだろう。実は対象期間の1年間に製作された作品のうち、3D実写映画は本数が少なく、量、質ともにアニメの方が勝っているように思う。
ネットの予告編動画では、3D表現は推測するしかないけれど、その出来次第では候補になるかも、という作品を以下に3本挙げておく。
『Coraline』(2月米国公開、日本公開未定)
『Battle for Terra』(5月米国公開、日本公開未定)
『Gフォース』(7月米国公開、2010年3月日本公開予定)
おまけで、来年6月米国公開のため賞の対象外だが『トイ・ストーリー3』(2010年7月日本公開予定)のティーザー予告も。
[関連エントリ]
・2009年期待の映画:予告編10選(前)
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高森郁哉の「ArtとTechの明日が見たい」
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