メッセンジャーバッグの静音化と100円ショップでiPadケースを探してみる
2010年5月17日
(これまでの 大谷和利の「General Gadgets」はこちら)
コンサート会場でメッセンジャーバッグは使えるか?
自転車人気の高まりと共に、街中でロードモデルやピストバイクを見かける機会も増えてきた。その流れから、メッセンジャーバッグにも注目が集まっている。
ワンショルダーで、走行時には背中に回し、必要なものを取り出す際には体の前に回して素早く内部にアクセスできるメッセンジャーバッグは、確かに便利だ。
しかし、その一方で、弱点もある。中身を入れすぎると、走っているときの姿勢によっては重さで背中からずれようとして気になるのだ。
これを防ぐために考案されたのが、サードレッグ(第三の足)と呼ばれる補助ストラップであり、大谷が愛用するクランプラーの"Barney Rustle Blanket"(14リッターサイズ)にも、これが付いているおかげで、走行中の位置決めがしっかり行える。
クランプラーのBarney Rustle Blanket。特徴的なストライプデザインは、元々、メッセンジャーの所属やルートを識別するために考案された。
もう1つの問題は、カバーを固定するためのマジックテープだ。実際には、メッセンジャーが預かった荷物が、放り出されたり盗難に遭わないようにするためのものなので「問題」と呼ぶのは語弊があるが、強力すぎて静かな場所では剝がすときの音が憚られることがある。
バックルに加えて、強力なマジックテープで固定されるBarney Rustle Blanketのカバー。
クランプラーは、製品の改良に熱心なメーカーなので、フォトグラファー向けの"Million Dollar Home"では、コンサートホールなどで撮影することもあるプロやアマチュアの写真家の事情を考慮して、マジックテープを無効化する巧妙な仕組みが採用されている。要は、必要に応じて、マジックテープによるセキュアな固定か、その部分をカバーしてバックルのみの固定にするかを、フラップの出し入れで選択できるわけだ。
ユザワヤと東急ハンズで購入した肘当てとマジックテープ。合計で800円ほどだったかと思う。
一番簡単なのは、単にマジックテープ部分に貼り付けられる脱着式のカバーを付けることだが、それでは使わないときに外して内部のポケットなどにしまっておく必要が出てくる。ここはひとつ、"Million Dollar Home"のように、スマートにフラップとして出し入れしたいところだ。
この収まりを考えるのに時間がかかったが、幸いなことに"Barney Rustle Blanket"には、ショルダーストラップの付け根のあたりに小さなポケットのようなディテールがある。この部分に、うまく縫い付けておけば、紛失の心配もなく、必要なときにはサッと引き出して使えそうだ。
作業自体は、肘当てにマジックテープをアイロン接着し、それを位置合わせしながら縫い付けるという簡単なものなので、方針が決まってからは短時間で処理できた。
マジックテープをアイロン接着した肘当てを、本体のマジックテープ部分の近くにあるポケット風ディテールのところに縫い付けた。
肘当てにかなりの柔軟性があるので、剝がしてそのままポケット風の隙間に押し込んでいくと、一見、元からそうなっていたかのように、しっくりと収まってくれた。
肘当てを流用したフラップを剝がして収めるまでの一連の流れ。
実際の使用感も良好で、大きな目玉がついたように見えるデザインも、後付けにしてはうまくまとまったのではないかと思う。他のものでもそうだが、自分で手を加えると、一層の愛着がわくというものだ。
静音用フラップの使用時と格納時の様子。これで、図書館や会議室のような静かなところでも、気兼ねなくメッセンジャーバッグを使えるようになった。
iPadをメッセンジャーバッグで運ぶ
さて、最近では、この"Barney Rustle Blanket"にiPadを入れて出かける機会も増えている。その際のインナーバッグとして、アシストオンでベストセラーとなっているのはBUILTの"Neoprene Envelope"だが、個人的な興味から100円ショップに出かけてみた。100円でiPadのケースを探してみようというわけだ。
すると、ダイソーで3種の候補を見つけた。3つ買っても315円なので、すべて購入してみたが、実際に入れてみると最小限のプロテクションにはなる。
まず、「ソフトケースA5ワイド」は、「ワイド」というサイズがポイントで、多少の伸縮性があることも手伝って、iPadジャストサイズだ。
「ソフトケースA5ワイド」は、iPadジャストサイズ。よく見ると、iPadの画面が透けるほど薄いが、一応のクッション性がある素材で、最低限のプロテクションにはなる。
次に、「ダブルファスナーメッシュケースB5」は、メッシュポケットの内部にもう1つ隠しポケットがある。その内側のポケットにiPadが入ってしまうところがミソで、メッシュのほうに周辺アクセサリを入れて持ち運べる。
「ダブルファスナーメッシュケースB5」は、青、赤、黄色のカラーバリエーションがあり、内側のポケットにもiPadが収まるサイズ。
さらに「分納ケースS」では、外側のメッシュポケットが2つに分かれているので、アクセサリ類の整理が行いやすい。どれも細かく見ていくと安っぽい作りだが、いずれきちんとしたケースやプロテクターを買うつもりでも、とりあえずの容れ物が欲しいという人は、これらをチェックしてみても良いだろう。
「分納ケースS」は、メインの収納スペースの他にメッシュポケットが2つ。ここでは、ACアダプタと、VGAアダプタ+カメラコネクションキットを分けて収納してみた。
今後、iPadの専用ケースが色々と登場してきそうだが、既存のノートPCケースをブリーフケース的に使うのも一案だ。たとえば、13インチサイズだと、iPad+αのアイテムを収納するのにちょうど良い感じになる。
その際に、中で他のものとの接触を防ぐには、iPadを「ソフトケースA5ワイド」に入れるくらいでも足りそうだ。
さらに"Barney Rustle Blanket"に入れて持ち運べば、かなりの衝撃にも耐えられるようになる。しかも、バッグの容量にはまだ余裕があるので、取材用具一式を入れるにも不足はない。
たとえば13インチノートPC用のケース(写真は、クランプラーの"the school hymn")に「ソフトケースA5ワイド」を入れてみると…
それなりにスペースが余るが、逆に余裕を利用してペンケースや名刺入れなどを入れて持ち運ぶ手もある。
その上で、メッセンジャーバッグに入れれば、耐衝撃性が格段に向上する。
この状態でも、"Barney Rustle Blanket"の容量には余裕があり、他の取材用具も十分に収めることができる。
最後に、オマケ情報だが、100円ショップ探索の折、セリアというチェーン店で、SDカードリーダーとマイクロSDカードリーダーが100円で販売されていた。SDHC仕様のカードも読み込めたので、これはオススメだ。
100円ショップ、セリアで販売されているSDカードリーダーとマイクロSDカードリーダー。フォルムとカラーは今ひとつだが、機能的にはまったく問題がない。
さらに、TVチャンピオンの文具対決で3回連続チャンピオンに輝いた文具王こと高畑正幸さんが発案したTweet-sen(ツイット箋)なるものも入手した。140字のマス目付きの通信箋だ。
こちらは100円ではなく、銀座の五十音というお店で買い物をすると、100円ごとに1枚もらえる。
文具王発案のTweet-sen。たとえば、企画書を140字以内で要約する場合などに役に立つ(?)。
大谷和利の「General Gadgets」
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