このサイトは、2011年6月まで http://wiredvision.jp/ で公開されていたWIRED VISIONのコンテンツをアーカイブとして公開しているサイトです。

Web2.0時代の情報発信を考える

時代が要求する情報発信型Webサイト 仮想専用サーバ「SuitePRO V2」が情報発信を加速する

「SuitePRO V2」でのBIND設定の実際

2008年3月28日

  • 前のページ
  • 2/3
  • 次のページ

BINDを設定する

BINDの設定ファイルは「/etc/named.conf」になる。編集を始める前に、設定ファイルのバックアップコピーをとっておくと良いだろう。optionsステートメントへは、ゾーン転送を許さない設定である「allow-transfer { none; };」を追加する。ドメイン「example.com」の情報はzoneステートメントで記述する。詳細情報はoptionsステートメントの directoryで指定されたディレクトリに、zoneステートメントのfileで指定したファイル(ゾーンファイル)を用意して、そこへ記述する。以下の例では、「/var/named/example.com」というファイルへ記述することになる。

options {
        directory "/var/named";
        dump-file "/var/named/data/cache_dump.db";
        statistics-file "/var/named/data/named_stats.txt";
	allow-transfer { none; };
        /*
         * If there is a firewall between you and nameservers you want
         * to talk to, you might need to uncomment the query-source
         * directive below.  Previous versions of BIND always asked
         * questions using port 53, but BIND 8.1 uses an unprivileged
         * port by default.
         */
         // query-source address * port 53;
};
(略)
zone "example.com" IN {
        type master;
        file "example.com";
        allow-update { none; };
};
include "/etc/rndc.key";

なお、セカンダリネームサーバについては、SuitePROが提供するネームサーバ(ドメイン名:ns4.sphere.ad.jp 、IPアドレス:202.239.113.30)の利用申請をして使うことができる。この場合はzoneステートメントへ「allow-transfer { 202.239.113.30/32; };」を追加してゾーン転送を許す設定とするが、独自に用意する場合は202.239.113.30の代わりにセカンダリネームサーバのIPアドレスを指定する。なお、申し込みにあたっては、BINDの設定が全て終了してから行うようにしよう。申し込みドメイン名について正常にゾーン転送が可能かどうかチェックされるからだ。申し込み方法は簡単で、コントロールパネルの「DNSの設定」→「セカンダリ登録の申し込み」からできるので、覚えておくといい。

zone "example.com" IN {
        type master;
        file "example.com";
        allow-update { none; };
        allow-transfer { 202.239.113.30/32; };
};

次にゾーンファイルとして指定した「/var/named/example.com」を作成する。BINDの設定ファイルの書式として、「ns.example.com.」のようにドメイン名の最後に「.」(ピリオド)が必要だが、よく忘れるので注意しよう。また、SOAレコードとNSレコードで指定するネームサーバのドメイン名にはレジストラに登録するネームサーバ名(ns.example.com)と対応するもの(ここでは ns.example.com. )を使うことにも注意が必要だ。なお、ここでは、セカンダリネームサーバとしてns4.sphere.ad.jpを指定している。独自のセカンダリネームサーバを用意している場合はそれを指定する。セカンダリネームサーバを用意していない場合は、 ns4.sphere.ad.jp のNSレコードが記述されている行は必要ない。これでBINDの設定は終了である。

$TTL    86400
@               IN SOA  ns.example.com.       root (
                              2008031701      ; serial
                              3H              ; refresh
                              15M             ; retry
                              1W              ; expiry
                              1D )            ; minimum
 
                IN NS           ns.example.com.
                IN NS           ns4.sphere.ad.jp.
                IN MX 10        @
 
                IN A            192.0.2.5
ns              IN A            192.0.2.5
www             IN A            192.0.2.5

なお、ゾーンファイルの内容を変更した場合はシリアル番号(例では「2008031701 ; serial」の2008031701)の値を増やす。慣例としてはシリアル番号には「年4桁、月2桁、日2桁、連番2桁の数値を連結した値」を指定する。数字を増やすことによりセカンダリネームサーバに設定ファイル(ゾーンファイル)の内容が更新されたことが通知される。

  • 前のページ
  • 2/3
  • 次のページ
フィードを登録する

前の記事

次の記事

Web2.0時代の情報発信を考える

増田(maskin)真樹

IT/NETリサーチャーを経て、ライターとして独立。多数の媒体で執筆活動後、米国シリコンバレーでガレージ起業に参画。帰国後、関心空間、nileport、ソニーblog、@cosmeなど多数のサービスに関与。