DNSの基本を理解しよう
2008年3月26日
DNSの仕組み
名前解決のサービスについて簡単に説明しておこう。たとえばWebサービスを利用するとき、Webブラウザのアドレスバーで、 http://www.example.com/といったURLを指定していることと思う。このwww.example.comというのが、マシンの名前であり、この手順で、このマシンが公開しているWebサービスへアクセスできる(図3)。当たり前に感じると思うが、実際にマシンにたどりつくには、数字のIPアドレスが必要である。それなのにどうして、www.example.comという名前だけでマシンにアクセスできるのだろう。実はDNSが、「名前をIPアドレスに自動変換する」という「名前解決のサービス」を提供しているからなのだ。
DNSは分散型のネームサーバ(DNSサーバ)群によって構成されている。ネームサーバは、ドメイン名やホスト名とIPアドレスとの対応づけを管理している(図4)ので、www.example.comという名前に対応するIPアドレスの値を検索することができるのである。アクセスしたいコンピュータを指定するときに、DNSを利用するようコンピュータを設定しておけば、名前解決のサービスによって、IPアドレスではなく名前を使うことができるようになるわけだ。というわけで、バーチャルドメインを使いこなすには、ネームサーバの設定が必要になる。
DNSではそれぞれのサーバのネームサーバ同士が協調動作しているので、自分が利用するドメイン名やホスト名とIPアドレスの対応関係を登録したネームサーバをDNSへ登録しておけば、インターネットを利用するユーザへ自分が管理するドメイン名やホスト名などの名前解決サービスを提供することができるようになっている(図 5)。DNSへの登録方法は、ドメイン名を取得したレジストラの指示に従えば良い。DNSの解説はこれぐらいにして、次回は実際のネームサーバ構築方法を説明しよう。
編集部注)192.0.2.5 といったIPアドレスは、DNSの仕組みを説明するにあたり、例として使用しているものです。
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