ヨーロッパ旅行必勝ガイド「ワタシの嫌いなお勧めスポット」3選
2009年2月 9日
(これまでの 藤井敏彦の「CSRの本質」はこちら)
ユーロ随分安くなりましたね。ポンドはさらに過激で一時の半分ですよ。何せ円は基軸通貨ドルに対して切り上がっているただ一つの主要通貨ですから。ということで季節が良くなったら欧州旅行でもとお考えの方もおられるのではないでしょうか。正しい選択です。やはりヨーロッパこそ海外旅行の王道。そこで、来るべき旅行シーズンに備え今回はフジイ流欧州ツーリストスポット案内。贔屓を引き倒します。その名も「ワタシの嫌いなお勧めスポット」。
その1 コンコルドよりも運賃高いロンドン地下鉄
ある旅行案内書にあったのですが、ロンドン地下鉄のうち駅の間隔が一番短いところで一駅だけ乗ると、なんと距離あたりの運賃がかつてのコンコルドのそれを上回る!そうです。「チューブ」って呼ばれて数々の映画の舞台にもなってきた、ロンドンの地下鉄。世界最古にして運賃も世界最高。ワタシ、知らずにこの「最短区間」を乗ったことがあって、以来嫌いになりました。歩けばよかった。
でもね、特徴ある交通機関はロンドンならではの楽しみです。地下鉄もそうだけど、あと赤い二階建てバスと独特の形をした黒タクシーね。バスは路線図とか頭に入っていないとちょっと乗りにくいかもしれないですが、目的地を決めてしまえばタクシーは乗りやすいです。高いから長距離は考えもんだけど。あのタクシーから街並みを眺めていると、なんだか映画の主人公になったような気分を味わえます。
ちなみにヨーロッパで旅行者がタクシーを使っても大丈夫な大都市は限られます。たとえばブラッセルでタクシー使うのはお奨めできません。運転手のモラルは高いとは言い難い。他方、ロンドンとパリは、ぼったくられたり、そんな心配はありません。行き先だけ紙で渡せば最短距離で行ってくれます。ロンドンの運転手さんは特にプロ意識が高い。ツアーの自由時間にいかがでしょうか。地下鉄とタクシー。
そこで一句。
「高いけど 気合いで乗ろう ロンドン地下鉄」(字余り)
コンコルドより高い地下鉄乗ったんだぜ!と格好の土産話代だと思えば、ね。
その2 「世界三大ガッカリ」で何が悪い!ブラッセルの小便小僧
え〜、ブラッセルで日本から来たお客さんを連れて行ける観光スポットってホント限られてる。絢爛なる広場グランプラスとその横っちょにある小便小僧ぐらいしかありません。もっとも、グランプラスは素晴らしいですよ〜。時間があれば広場に面したカフェの2階の窓際の席に陣取って過ごしましょう。ワタシ、ときどき一人でやって自己陶酔してました(笑)。ただ、お客さんを案内するときはそんな悠長なこともできないので、ざっと広場を説明してから、じゃ、ということで小便小僧に行くのですが、みなさんの反応は「。。。。」。しかたなく「『世界三大ガッカリ』のひとつなんですよ」と申し上げるとお客様は無言のまま深くうなずかれるわけです。
でもね、ワタシは聞きたい。一体、あなた、小便小僧と聞いてどんなもんを期待していたのかと。小便小僧が奈良の大仏みたいにでかかったら、あなた、どぉするんですか!
また一句
「小便小僧 マシュマロマンじゃ ないんだよ」(字余りすぎ)
句意がとれない場合名画「ゴーストバスターズ」をご覧ください
その3 ワシもルーブル美術館で考えた。天国か地獄か。はたまたリンボーか。
パリ観光に必ず包含されるのがルーブル美術館ですよね。ワタシ、ここ苦手。ホントだめ。絵って、苦手で。。。最初の15分で腰が痛くなり、次の15分で目がかすんできて、1時間たつころには息も絶え絶えに。
ま、一応見栄を張っておくとですね、現代絵画は別に嫌いじゃないし、ビザンチンのイコンとかはむしろ好きなんで、二次元芸術の全部が全部っていうわけではありません。でも、大半はダメ。そこで、ワタシが以前から胸に温めてきた提案。それは、それぞれの絵にですね、推定市場価格の値札をつけるという案であります。こうすれば頼りない自分の審美眼に煩わされることなく心安らかに鑑賞できようというものです。「おお、5億円の絵か、やっぱすごいな」「う〜ん、5千万か、ま、それなりかなぁ」とか。それに、なによりもですね、「いや〜やっぱルーブルはすごいよ。今日一日で○十億円の絵見ちゃった。眼福、眼福」って旅の充実度の大幅up請け合い。
冗談はそれくらいにして、実は絵画対策というのはヨーロッパ旅行には欠かせないわけです。美術館に限らず教会から古城まであっちこっち絵だらけだから。小生みたいに絵見ても「??」っていう輩には試練です。一応の対策としてお勧めなのがウェイトの高い宗教絵画をそれなりに理解できるだけのお勉強であります。小生の場合、手軽でかつ役立ってくれたのが「名画でみる聖書の世界(新約篇)」。講談社さんの本。宗教画は聖書の挿絵的存在なので一定のお約束がある。これを頭に入れておくとただの美人画か聖母マリア様の絵かの区別くらいはつくようになります。あと、さらにお時間があれば、聖書の筋を荒っぽくでも理解しておくと旅行に奥行をあたえてくれます。徳間書店さんが出しているウォルター・ワンゲリン著の「小説『聖書』」は好著。世界的に売れたからご存じの方も多いかも。もっとも、本当の聖書とはそれなりに乖離しています。
ということで本日締めの一句。
「ルーブルを 楽しむためにも 生涯学習」
ということでCSRネタに詰まったときの緊急事態対処方法の模索を続ける小生。みなさん、どんなんが良いですかねぇ? リクエストがあったらお寄せくださ〜い。次回は堅くやりますね。
藤井敏彦の「CSRの本質」
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