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藤井敏彦の「CSRの本質」

企業の社会的責任(CSR)とは何なのか。欧米と日本を比較しつつ、その本質を問う。

ヨーロッパのココが許せない!トップ10

2008年11月25日

(これまでの 藤井敏彦の「CSRの本質」はこちら

はい、前回、金融危機とCSR、なんて急に堅苦しいお話をしてしまったので、今回は悔い改めて軽快にいきたいと思います。

“phil(e)”って英語の接頭語、接尾語があります。“ファイル”とか“フィル”とか発音されて。これ「なんとか好き」って意味で。たとえば、“philosophy” は“sophy”=「知恵」を愛すること、で「哲学」です。CSR系頻出英単語である“philanthropy”は“anthrop”=「人類」が好きということで「博愛」、「慈善」ですね。

反対は“phobia”(フォビア)です。「高所恐怖症」は“acrophobia”です。高いところが嫌いということで。

これ、国名とかに付けてよく使われます。たとえば、「中国嫌い」は“Chinophobia”(シノフォビア)、「フランスびいき」は“Francophile”(フランコファイル)、「日本好き」は“Japanophile”(ジャパノファイル)とかね。結構便利でしょ。適当に造語も作れます。「マンガ好き」は“Mangaphile”、「IT恐怖症」は“ITphobia”とか。そして御社の次期社長がCSR-phobiaでなければよいのですが。。。

小生、ITphobia兼Europhile(ユーロファイル)であります。ITフォビアの私でもインターネットなしでは生活できないし、やっぱITは有難いものだと感謝はしています。同様、ユーロファイルの私、いくらヨーロッパが好きといっても限界というものがあるわけであります。ということで、ヨーロッパの許せないところリスト、トップ10!

第10位 5カ国語話す若造
ヨーロッパにはこういう輩が沢山いて神経を逆なでされます。兄ちゃん、話している途中で言葉切り替えるなよ、オレはね、ニッポン人なのよ。英語しかわかんないの(英語もよくわかんないけど)。

第9位 絵と鏡とローソクが不必要に多いホテル
そこの絵、一つか二つ無くてもいいですから、シャワーのお湯出してもらえませんか?

第8位 水とビールが等価であるレストラン
なんで水が4ユーロでビールも4ユーロなの? なにかの間違え? なに? 間違えじゃないって? 「おじさんっ、ビール下さい。」

第7位 石焼ビビンバな家
あちらの家は石造りでクーラーなし。夏、十分に温まった家は、夜になってもちっとも冷えない。石焼ビビンバ状態。ああ、今日も眠れない。明日、本省から局長来るのに。。。だいたい、ミシュランはいつまでクーラーのあるレストランに雪印付けてるんだよ。クーラー無いところにビビンバマークでもつけろ!(でもビビンバのマークってどんなん?)

第6位 危険に満ちた歩道
ヨーロッパ人がうつむき加減で歩くのは、思索にふけっているから、ではありません。犬の「落し物」を的確に回避するためであります。「袋とスコップ、忘れたときは出かけずに。」字余り。ヨーロッパ文明が日本文明の高みに達する日はいつか来るのでしょうか。

トップ5は、またそのうちに。次は真面目にCSRのこと書きますので、本ブログ同様、渾身の力を込めて書いた新刊「アジアのCSRと日本のCSR」のほうもどうぞよろしくお願い申し上げます。失礼いたしました。再見。

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プロフィール

1964年生まれ。経済産業研究所コンサルティングフェロー。経済産業省通商機構部参事官。著書に「ヨーロッパのCSRと日本のCSR-何が違い、何を学ぶのか」、共著に「グローバルCSR調達」がある。

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