「お盆に墓参り」から考える情報化されない価値
2010年7月20日
(これまでの 荒川曜子の「それはWeb調査から始まった」はこちら)
あまりに暑くて調査の結果なんてチマチマしたことなど考えられなくなりそうな今日この頃ですが、ネット上では相変わらず毎日様々な調査がリリースされています。ほんとにいろいろな調査があります。
第一生命経済研究所からは、7月12日に「お墓の行方−継承問題と新しいお墓のあり方−」と題した調査がプレスリリースされています。35歳から79歳までの男女に、子どもの頃と現在との死者祭祀(仏壇の有無や墓参りに行くかどうかなど)や、誰と一緒のお墓に入りたいか、合同葬や散骨についての考えなどを聞いています。仏壇や神棚のある家は減っているようですが、お墓参りに行く割合はそれほど変化していません。
ずっとデジタルのことを考えていると、「情報として処理できないこと」についての興味が深くなります。電子書籍が普及し、デジタルの画面が紙インタフェースと同じかそれ以上のユーザビリティを持つようになれば(そしてネイティブな電子書籍ユーザー世代へ…)、いずれ紙の本を買うことは「相当な本好き(原理主義者)」とか「紙フェチ」とかに分類されていくことになるかもしれません。
同じことが音楽では少し早く起こっていますが、レコードも根強く残っていますね。多分そこには情報の速度や量、効率で測れない価値と、それを認める人たちが存在します。
では、“お墓参り”のデジタル化可能領域(情報価値)と不可能領域(非情報価値)は…などと考えていて、探してみたらやっぱりありました。“ネットお墓参り”…詳細はリンク先でご確認下さい。
そして、もうひとつ。先月になってしまいますが、6月23日に博報堂DYメディアパートナーズ・メディア環境研究所より、「2010年メディア定点調査」がリリースされました。テレビ・ラジオ・新聞・雑誌と、インターネット(携帯/PC別)の接触時間等の定点調査(地域別、世代別、性別)で、今年はそれぞれのメディアに対するイメージ調査の結果なども見ることができます。男女・世代によるメディア接触差は拡大!など、トピック満載です。
荒川曜子の「それはWeb調査から始まった」
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