Credit crisis visualized: 金融危機の視覚化
2008年10月 1日
アメリカで起こったサブプライム問題。それを発端とした信用貸しの破綻。アメリカの金融危機は、今や世界中に知れ渡っています。そして、現在も、この何十年に一度の危機を打開するため、金融安定化法案の法制化が進められているというニュースが流れています。
この金融破綻を視覚化したインフォメーショングラフィクスをinformation aestheticsのCredit crisis visualizedという記事が紹介しています。
A Year of Heavy Losses -nytimes.com-
この一年で、各企業の市場での資本総額がいかに変わったかを視覚化しています。今回の立役者たちは、軒並み左から右へと移動していますね。
How a Market Crisis Unfolded -nytimes.com-
こちらは時系列で今回の破綻が起こるまでを、そのときの記事とともに視覚化しています。鍵となる出来事の密度が左から右へと徐々に高くなり、危機の状況を伝えています。
Lehman Brothers Faces Record Lows; Leadership Scrambling For Turnaround -NewsVisual-
こちらは、Lehman Brothersが破綻前に記録的な安値がついたときの相関図ですね。こうしてみると各産業に強いつながりがあるのが見えます。多すぎてちょっともう、わかりにくいですね。
Crunched by the Credit Crisis -Portfolio.com-
アメリカの有力銀行が、この一年でどれくらい縮小したかを視覚化しています。矩形にマウスを乗せると各行にどれくらいの損失をがあったのかわかります。Goldman SachsやJP Morganの変化がほとんどないのにも関わらず、Bear Stearnsの変化は、ほぼ現在の矩形が見えなくなるほどです。
Follow the Money -nytimes.com-
国境を越えたソブリン債の動きを視覚化したものです。こちらは2005年のものとちょっと古いのですが、どこからどこへ、資金が動いていたのかが、ダイナミックに表されています。
Wordnews (September 30, 2008, 10:29 pm 現在)
Yahoo、AP、Reuters、AFPといった国際的なニュースソースで、登場した回数の多い文字がより多く表示されています。安定、救済を意味する"Bailout"の文字が群を抜いて大きいですね。
色が株価、サイズが市場での株の割合を表しています。
NY Times では、よりイメージしやすいインフォメーショングラフィクスを用いた記事が多く、単純に数値をグラフにするという表現から、一歩踏み出す参考にもなります。今回は、特に金融ということで、あまりぴんとこない部分がこれで、少しは埋まったかなと、思いつつ。
■第22回 大きなデータを眺める
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■NY Times.com
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