古くから映像と音が、お互いに影響を与え合う関係性にあるのは知られていますよね。
その新しい形をみせてくれるのが、Advanced Beautyというプロジェクトです。

Advanced Beautyは、元Designers RepublicのUniversal EverythingとWarpレーベルの活動で知られるFreeformによるキュレーションの音とプログラマー、アーティスト、ミュージシャン、アニメーター、建築家の持続的なコラボレーションで生み出される作品を探求する現在進行形プロジェクトです。

現在公開されている、最初の作品は音に反応する形が生み出す映像のシリーズです。
これらの映像は色共感覚*1 を考え方のベースとして、映像と音のコンビネーションと関係性に焦点を置き、音の高さ、構成、音量によって音が形づくられ、物質的な姿を見せているものであるとサイト内で説明されています。

この作品を制作するにあたっては、Processing、高度な音の解析、トラディショナルなセルアニメーションにおける直感的な反応と平行した流動的なシミュレーション（どういったものか想像しづらいですが）といった一般的でないプロセスを採用して映像を制作しているそうです。HDと5.1サラウンドを採用しているので、画像、音ともに非常にきれいです。
参加しているアーティストのKarsten Schmidtのブログで、製作中のスケッチやプロトタイプが紹介されています。使用してるライブラリもグーグルコードに出てますね。

Advanced Beauty 3 of 18 / Directed by Karsten Schmidt from Universal Everything on Vimeo.

最初と終わりは白地からはじめること、継ぎ目の無い意味状の一貫性をもつこと、全ての彫刻は同じ白い環境を共有していること。これらの状況設定を与えられた個々のアーティストは、作品によってスクリーンをデジタルなキャンバスに変えます。一片の浮遊するピクセルのミニマリズムが、どのように強烈な色とりどりの爆発とかみ合うことができるのでしょうか。CR BlogではMatt Pykeが以下の様にも語っています。

私はいつも、にぎやかなMTVが生み出すテレビとは正反対のものに引きつけられてきました。どうしたら静けさや最小限度のものが、受け取り手を引きつけるつつ、見るべき何かになるコトができるのか。月面を滑空する宇宙船のドット、Daft PunkのElectroma, ConwayのGame of Life…

Advanced Beauty: weekly podcasts (CR Blog)

今まで、DOTMOV FESTIVAL 2007やLovebytes 2008で上映されています。そして、これら作品は、ロンドンVictoria & Albert Museumをはじめとするヨーロッパのギャラリー、アメリカ、日本を回り、DVDもこの冬発売という事で、楽しみです。

それまでは、一週間に一度、advancedbeauty.orgのウェブサイトとポッドキャストでリリースされてますのでそちらをお楽しみいください。コンプリートの18個まで後少し。余談ですが、僕はUniversal EverythingのMinivegas、Robert Hodgin、Jelle Feringa / Franceの作品がいいなあと思ってます。

Advanced Beauty 4 of 18 / Directed by Universal Everything / Minivegas from Universal Everything on Vimeo.

*1 色共感覚: 日常生活において、音が色のついた数字や文字と結びついて感じられるという知覚現象

■Advanced Beauty
■Universal Everything
■Freefarm
■Advanced Beauty in Vimeo
■共感覚

フィードを登録する	デザイン