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yah-manの「イマ、ウェブ、デザイン、セカイ」

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Objectified: helveticaを撮った監督が次に撮るもの

2008年9月11日

sm_build_print.jpg「helvetica」を撮った監督が、次に目を付けたものは何だろう。

映画「helvetica」は、僕らの身の回りにある書体「helvetica」の映像を追いかけ、著名なグラフィックデザイナー達がどんな思いでその書体を使っているかをインタビューしたドキュメンタリー作品でした。この映画は、僕らに、いかに多くの環境にこの書体が存在しているかを気付かせてくれました。

その映画「helvetica」を撮った監督Gary Hustwitの次の作品が「Objectified」。現在製作中のこの作品は、インダストリアルデザインを取り上げたドキュメンタリーとなる予定だそうです。

僕らは100を超える工業製品を、朝起きてから寝るまで何気なく使っていますが、それらを作ったデザイナーたちは、生活をもう一度深く考え直し新たな発見をする機会を僕らに与えてくれます。そんなかれらはどんなことを考えながら作っているのか。そして、彼らの作ったモノに囲まれた生活や、僕らと彼らの関係性はどういったものなのか。そんなところにまで話が及ぶ内容になるそうです。

監督はサイトの中で、タイトル「Objectified」の意味はいろいろあって、「対象として扱われている状態」という元々の意味を広げて、「制作者の考えを対象に表出させた状態」、そして「その対象が我々の生活に深く影響しているという状況」という意味にもなるのじゃないだろうかと語っています。「helvetica」と同様に、多くのデザイン関係者へのインタビューと周囲の環境の描写の中で、この意味が明らかになって行くのではないだろうかと期待しています。そして新しい発見もある事を。

インタビューされた人物のリストには

Paola Antonelli (Museum of Modern Art, New York)
Chris Bangle (BMW Group, Munich)
Ronan & Erwan Bouroullec (Paris)
Andrew Blauvelt (Walker Art Center, Minneapolis)
Anthony Dunne (London)
Naoto Fukasawa (Tokyo)
IDEO (Palo Alto)
Jonathan Ive (Apple, California)
Hella Jongerius (Rotterdam)
Marc Newson (London/Paris)
Fiona Raby (London)
Dieter Rams (Kronberg, Germany)
Karim Rashid (New York)
Alice Rawsthorn (International Herald Tribune)
Rob Walker (New York Times Magazine)

といった、有名デザイン関係者が名を連ねてて、更に追加される予定で楽しみは広がります。公開は2009年初頭で、現在絶賛撮影中という事もあって、トレイラーはまだ公開されていません。

あと、Designers RepublicにいたBuildが作ったロゴは、Tシャツやポスターとなって販売されていますが、良い形で、映画のコンセプトを表してて、ちょっと買ってみようかなと思っていたり。

最新の情報がサイトで手に入りますが、日々進展してる感じは見ていて、ワクワクします。本当に楽しみです。

Objectified
Helvetica
Build

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プロフィール

大学で法律を修めた後、単身渡米し、ニューヨークのF.I.Tでコミュニケーションデザインを修める。在学中に、フリーランスでデザイナーとして活動を始める。2005年より、ビジネス・アーキテクツに参加。数々の大企業のウェブサイト構築にヴィジュアルデザイナーとして関わる。2008年9月よりyah-man.jpとして活動開始。

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