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高森郁哉の「ArtとTechの明日が見たい」

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IMAXデジタルシアターで観た『トランスフォーマー/リベンジ』

2009年6月19日

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109シネマズ川崎 IMAXデジタルシアター (画像提供:東急レクリエーション)

「109シネマズ」を傘下に持つ東急レクリエーションと、カナダのIMAX社との提携により、川崎と菖蒲、箕面の3ヵ所に日本初の「IMAXデジタルシアター」が完成、6月19日に正式オープンする。これに先立つ18日、109シネマズ川崎にて関係者とマスコミ向けのオープニングセレモニーが行われた。

IMAXデジタルシアターは、前面の壁全体に広がった大型スクリーンと独自技術による高品質デジタル・プロジェクション・システムが特徴。ただ、正確な画面サイズは非公開とのことで教えてもらえなかった。大きさだけで言えば、有楽町の「丸の内ピカデリー1」あたりとそう変わらないんじゃないかという気がする(英語版Wikipediaによると、IMAXスクリーンの標準サイズは幅22m×高さ16.1mだが、館によって異なるという)。

関係者あいさつの後、IMAX作品のオリジナルトレーラーを2D作品と3D作品で数本ずつ鑑賞。2Dでは同シアターのオープニング第2弾として7月15日から公開される『ハリー・ポッターと謎のプリンス』の高解像感と出来のいい視覚効果が印象的だった。3Dは『ポーラー・エクスプレス』『NASCAR 3D』『モンスターVSエイリアン』の3本で、大画面で見ると特に『ポーラー~』の自然な奥行きの表現が際立っていた。これはロバート・ゼメキス監督による2004年の作品で、同監督による最新の3D映画『クリスマス・キャロル』(11月日本公開)がますます楽しみになった。

その後、マイケル・ベイ監督の最新作『トランスフォーマー/リベンジ』の本編を鑑賞。最先端のCG視覚効果を堪能できるスピーディーでメカ感満点のトランスフォーム場面は前作より大幅増量。「オプティマス・プライム」や「メガトロン」よりさらに大型のトランスフォーマーたちも登場して、大スクリーンによく映える。カメラが忙しく動くベイ監督のスタイルは相変わらず。このシリーズのジョン・タトゥーロはなかなかオイシイ役どころ。エジプトから見たオリオン座が巨大になっている(星と星の間隔がやたら広がっている)のはジョークなんだろうか、バカバカしくてつい笑ってしまった。前作に引き続き米軍が全面協力していて、各種の戦闘機や無人偵察機、戦車や艦載兵器などが大活躍し、米軍のプロパガンダ映画かと思うほどの露出ぶりに少々あきれてしまうが、軍事オタクにはもちろんそれらも見所になるのだろう。

IMAXシアターでの鑑賞は通常の映画館よりも没入感が高く、視野一杯に広がる高画質映像と大音響を浴びる、いわば映像浴と音響浴のような体験だ。見終わった後でほどよい疲労感があることからも、ある程度は体調を整えて観に行くほうがより楽しめると思う。チケットは一般で2000円と若干高めの設定だが、3館のいずれかに行ける地域に住んでいて、大画面でアクション映画を満喫したい映画ファンなら、一度は観ておいて損はないはず。なお、名古屋でもオープンを予定していたものの諸事情により今回は見送られたそうで、今後の3館の成績次第で名古屋を含め各地でIMAXシアターが増えていく可能性もあるという。今年は3D上映に対応するスクリーンが大幅に増える見込みだが、IMAXシアターも順調に増えるのかどうか注目される。

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米TI社の『DLP Cinema』技術を採用したIMAXデジタル・プロジェクター (画像提供:東急レクリエーション)

[リンク]
109シネマズ IMAXデジタルシアター

『トランスフォーマー/リベンジ』公式サイト

[6/20更新:画像2点を追加]

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プロフィール

フリーランスのライター、翻訳者としての活動を経て、2010年3月、ウェブ・メディア・地域事業を手がける(株)コメディアの代表取締役に。多摩地域情報サイト「たまプレ!」編集長。ウェブ媒体などへの寄稿も映画評を中心に継続している。

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