ケータイライフを彩るアクセサリーの充実にも期待
2010年7月12日
(これまでの 木暮祐一の「ケータイ開国論II」はこちら)
販売好調なiPhoneが牽引する形で、スマートフォンの話題に事欠かない日々が続いている。出版業界に目を向けても、情報誌系にとどまることなく、週刊誌や女性誌、果てはファッション誌に至るまで、あらゆるジャンルの雑誌でスマートフォン関連特集を組んできている。一時期コンビニのラックを埋め尽くしていたケータイ情報誌が次々に休刊していたが、このところスマートフォン情報誌の創刊などを目にするようにもなった。
さらに、スマートフォンをより楽しく、便利に活用するためのアクセサリーの充実ぶりにも注目したい。とくに世界的にそれなりの台数が出ているiPhoneに関しては、サードパーティーから登場するアクセサリーの充実ぶりには目を見張る。iPhone向けだけでなく、その他各種スマートフォン向けにも様々な商品が登場し始めている。これはわが国に限ったことではなく、世界でも様々なアクセサリーが話題になっているようだ。
かつてわが国のケータイ端末向けにも、純正、サードパーティー含め、色々なアクセサリーが販売されていたものだ。たとえば、端末専用のソフトケースや、車載関連アクセサリーなどだ。筆者はかつて、車載関連アクセサリーは必ず純正のものを求め、機種ごとに用意されている専用のホルダに端末を装着し、車載アンテナやハンズフリー装置を接続して使っていた。ところが、こうしたアクセサリー類がいつしか無くなり、汎用品で対応するような形になってしまったのは正直なところ残念だ。
わが国のケータイ端末の場合、機種数が多すぎて、専用のアクセサリーを作ることが困難なことは明白だ。さらにモデルチェンジサイクルも早く、息の長いアクセサリーを製造するには採算が合わないのだろう。最近では卓上ホルダさえ省くケースも多い。
その点、スマートフォンは世界で共通の端末が販売されるので、アクセサリーとしてもそれなりの数を売ることが期待できる。とくにiPhone3G、3GSは外形が全く同じだったので、専用のアクセサリーを作ったとしても、ある程度のロングセラーが期待できたのだろう。スマートフォンに限らず、世界で販売されているグローバルケータイ端末向けには、純正、サードパーティーともに、それなりにアクセサリーが充実しているものだ。
日本でも、たとえばシャープやパナソニックなどの端末メーカーは、各通信事業者向けにそれぞれ異なる意匠の端末を納入しているわけだが、こうしたアクセサリーの使い回しを想定して、通信事業者を超えて共用できるアクセサリーが市販できるようにするなど、ちょっと工夫してくれるだけで私たちのケータイライフは一層楽しいものになるのではないかと思う。こんなところにも「モバイルビジネスのオープン化」によって広がりそうなビジネス市場があるというわけだ。
木暮祐一の「ケータイ開国論II」
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