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ポスト・検索エンジン時代(2)  検索エンジンの限界?

2007年11月10日

「検索できないキーワードはないか?」ということを前回書きました。しかし、これとは別の意味で、いまの検索エンジンにはひとつの限界があると思います。

例えば、少し前に「ブログの女王」という言葉がありました。では、最近の「ブログの女王」の候補になる人って誰だろうと考えたとき、ぼくらはどういう検索をかければいいのでしょうか。おそらく、これを「Google」で一発で検索できる人はなかなかいないでしょう。

また、何かのセミナーがあった帰りに「食事がしたい」と思っても、位置情報と店の評判と本人の好みみたいなものがうまく表現されないと検索には至りません。極論すると、「最近、はやっているもの、何か知らないけど、教えろ」と検索しても、これに答えられる検索エンジンはさすがにないだろうということです。

つまり、いまぼくらが使っている「検索エンジン」という言葉は、正確には「ウェブ文書検索エンジン」だということです。これは、ある特定の文書の中にその答えが入っていれば、目的のものを見つけることができるけれど、そうでないとすごく手間がかかってしまいます。

次世代の検索エンジンは、こういった問題点を解決できるものになるのではないかと思います。

バックナンバー:ポスト・検索エンジン時代 (1)

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大向一輝(国立情報学研究所)

1977年京都市生まれ。同志社大学工学部卒業。総合研究大学院大学複合科学研究科博士課程修了。現在は国立情報学研究所助教、総合研究大学院大学助教を併任。博士(情報学)。2003年度情報処理推進機構「未踏ソフトウェア創造事業」スーパークリエータに認定。2004年大学院在学中に有限会社グルコースを設立。研究とソフトウェア開発の両面からウェブに関わる。著書に、『ウェブがわかる本』(岩波ジュニア新書、2007年)がある。

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