原発重大事故の可能性
2011年3月12日
東北地方太平洋地震の被災者の方には、深くお見舞い申し上げます。
地震/津波や火災の被害も大きいのですが、原発の状況に注目していました。大事故が起こると、さらに大きな二次被害も有り得るからです。とりあえず農業で登録しているtwitterアカウントで、分かる範囲の情報提供をしていました。twitterはあまり使ったことが無かったのでちょっと戸惑いました。
twitterでは文字数が限られるので、寝る前に状況をまとめておきたいので、こちらに書いておきます。避難時の注意などはtwitterをご覧下さい。
今回官邸は原発に関して、これまでとは比べ物にならないレベルの情報公開を行いました。炉心圧力容器の破損(かなりの重大事故)も想定しています。
http://www.kantei.go.jp/jp/kikikanri/jisin/20110311miyagi/201103112235.pdf
3月12日(土)0時30分現在の報道によると、一番危なかった福島第一原発2号炉は水位が安全だと言うことが確認され、最悪の事態は回避されているようだったのですが、1号炉の圧力が高まり、圧力を逃がすために格納容器内部を外気に放出する判断をしました。
東電の発表によると、1号炉だけでなく、2号炉、3号炉も圧力が高まれば放出します。
http://www.tepco.co.jp/nu/f1-np/press_f1/2010/htmldata/bi1314-j.pdf
1号炉はタービン建屋で放射能漏れが起こっていて、社員2名が行方不明なのもここかもしれません。
情報が錯綜しているのですが整理すると、福島第一/第二原発は地震でスクラム(緊急停止)には成功したものの、外部電源、非常電源共に喪失し、停止中も必要な循環や、それができなくなった時の緊急炉心冷却装置も機能しなくなってしまったようです。
最初は水位が確認出来なくなった2号炉のほうが重症と思われたようですが、水位計が復帰してみると2メートルほどの余裕が有ることが分かったようです。
津波で海水による冷却ができなくなっていた福島第二原発は、外部電源が確保出来、危険を脱したようです。
福島第一原発の運転中だった1-3号炉はスクラム後原子炉隔離時冷却系で冷却していたようですが、1号炉だけは緊急復水系での冷却に切り替えたことを見ると、電源喪失以外の問題も起こっているようです。タービン建屋での放射能漏れと関連しているかもしれません。
電源車は向かっているようですが、接続に手間取っているようで、被害拡大もありえます。原子炉隔離時冷却系は非常用冷却系ではなく、原子炉の状態が変わっても対応には限界があるからです。1号炉の非常用復水器は現在は停止しています。これ以上の問題が起これば格納容器内の放射能を帯びた蒸気等を放出して炉心を守るしかないのです。
申し訳ありませんが、とりあえずちょっと寝ます。
放射能は最小限になる可能性があると公表していますが、スリーマイルレベルの被爆は避けられないと思います。
電源車の到着が遅れていて十分でないこと、原発との接続が大変で時間がかかることを考えると、冷却材を放出し続けて冷却材を喪失し、炉心溶融が起こる危険性は否定出来ません。
10キロ圏内には既に避難指示や屋内待機指示が出ていますが、30キロ圏内はすぐに避難する方が安全です。100キロまでは避難すべきでしょう。実際には、風向きなどで被害範囲は変わりますが、風向きは短時間に変化するので、今の風向きが5分後に変わることは珍しくありません。距離を離す方が安全です。
避難時は、肌の露出をできるだけ少なくする。つまり雨具にビニール手袋と長靴で、継ぎ目は全てガムテープで密閉し、口はマスク、それ以外はビニール袋をかぶるぐらいの体制が必要です。特殊防護服が必要な状況ですから。口に入れるのは、安全なものだけにして下さい。
なお、すぐに爆発したりメルトダウンする危険性は低いと思いますが、放射能漏れの危険は高い。つまりすぐにはチェルノブイリにはならないが、既にスリーマイル程度は起こっている危険性があります。時間とともに危険性が高まる可能性があるので、注意しましょう。
続報は以下のURLで。
http://archive.wiredvision.co.jp/blog/gohara2/201103/201103121239.html
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合原亮一の「電脳自然生活」
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