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合原亮一の「電脳自然生活」

環境問題から生き方まで、地球ととことん付き合う方法論を模索する。

尺取虫との戦い

2008年6月12日

仕事の都合で今年の農業開始は激しく遅れてしまい、スタートが4月の真ん中あたり。例年より1ヵ月遅く、今年の農業はまだ2ヵ月にならない。米作りが3週間遅れているのと、作付け面積や日々食べる野菜の種蒔きが追いついていないが、米1反5畝、野菜2反ほどの作付けが終わったところだ。畑はもう2反ほどあるが、ここ何年か1反ほどは耕作放棄状態が続いている。これ以上後退したくないので、今月中にもう1反は作付けしたいところだ。

最近はひたすら尺取虫との戦いだ。幼稚園の子供たちが植えて行ったサツマイモの苗が、尺取虫のような芋虫に食い荒らされているからだ。腰を痛めて動けない間に半分丸坊主にされてしまった。なんせ一株に10匹取り付いていたりする。その後も次々に食われ、ほとんどの苗は丸坊主にされてしまい、茎しか残っていない。

新芽が出ても即座に食われてしまうと、枯れてしまう。収穫を楽しみにしている子供たちのために、100株中70株は植え替えたが、植え替えた苗ももう半分ぐらいになってしまった。サツマイモの苗の時期ももう終わるので、今の苗を守るしかない。毎日、日によっては朝晩出動し、出張中は父にお願いしてひたすら手取り。2人合わせてこの10日で1500匹以上捕獲して、飼っている鶏の餌にした。

この尺取虫はサツマイモだけを食っているわけでは無く、昨年から手つかずで雑草生え放題の畑で、いろんな雑草に取り付いて大繁殖していた。それが移って来たようだ。実はサツマイモを作るのは久しぶりなので、サツマイモの害虫が増殖しているはずはないのだ。

 有機農業はこういう時大変だ。全滅するほどの被害に遭うことは滅多にないが、被害が広がった場合に取れる手が限られている。基本的には人海戦術だ。殺虫剤のような簡単で決定的な手段はない。サツマイモにもわが家のペチカで採取した木酢液を撒いて様子を見ているところだが、等身大の技術でできる範囲内で工夫してやって行きたいものだ。

害虫も食害の対象は決まっている。サツマイモの隣のトウモロコシは全く被害を受けていないし、反対側のジャガイモも、尺取虫がいてもほとんど食べられていない。雑草でも、好むものと好まないものがあるようだ。被害を分散するために周囲の雑草は残しておいたが、そろそろ尺取虫の密度が減って来たようなので、草も刈った方が良いかもしれないと考えているところだ。

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プロフィール

川崎重工業人事部・川重米国本社CFOを経てガリレオに参加。ガリレオの業務の傍ら、環境問題、食糧問題に関心を持ち、「電脳自然生活」を目指して有機農業で米、野菜を作る。

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