世界のブロードバンドは5年で1.5倍へ 新興国は先進国の2倍成長
2009年10月13日
(これまでの 荒川曜子の「それはWeb調査から始まった」はこちら)
2016年のオリンピックがリオデジャネイロに決まりましたね。来年の南アでのW杯は無事開催されるのでしょうか。世界の新興地域には様々な角度から注目が集まっています。
9月28日に米国の調査会社Gartnerが発表したところによると、不況にも負けずにブロードバンド回線は成長を続けており、今年の末には世界の5分の1の家庭に普及するということです。世帯数では、2008年末に3億8200万だったのが2009年末には4億2200万、2013年には5億8000万に達するという予測です。2008年と2013年の固定ブロードバンド回線の世帯普及率上位22カ国はこちら。
不動の1位は韓国、日本は世帯普及率7割を突破するとのことです。米国はもうちょっとで8割というところですね。ほとんどの国がまだ成長段階にある中で横ばいのスウェーデン、下降予測になっているフィンランドが気になります。高齢化等はあると思いますが、他にも理由がありそうですね。固定よりも無線が普及するとかだったら夢があります。
プレスリリースには普及がほぼ飽和状態となる先進国に対し、今後5年間で、新興国(中国、インド、インドネシア、マレーシア、フィリピン、タイ、ラテンアメリカの国、東欧、中東、およびアフリカ)が成長、先進国の2倍の新たなブロードバンド利用者を生み出すとの記述があります。
新興国のそれぞれの地域でどのようなネット利用がされているかはとても興味深いです。ためしにGoogle Insights for Searchでインドの今年の検索傾向を見てみました。
orkut(GoogleのSNS)の人気が高かったり、検索量の上昇率が高い注目検索クエリの1位がパキスタンドメインだったり、5位にはirctc(インド国鉄)がランクインしていたり、ランキングを眺めるだけでも結構楽しいですね。ネットが本当にグローバルになったとき、ネット上の様々なツールやそのIF、コンテンツがどのようになっているのか、前向きにいろいろ考えてみたいものです。
荒川曜子の「それはWeb調査から始まった」
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