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高森郁哉の「ArtとTechの明日が見たい」

アートと技術、オーディオビジュアル、メディアをめぐる話題をピックアップ

『マイノリティ・リポート』風のマルチタッチ「ホログラム」(動画デモ)

2008年8月 6日

米Obscura Digital社がブログで公開した『VisionAire』技術のデモ。このブログに「正確には“マルチタッチ”じゃない、だってどこにも触っていないから」と書かれているように、中空に浮かんだ画像を動かしたり回したり、拡大縮小したりと、両手で(触らずに)遠隔操作しているように見えます。

動画には「multi-touch hologram」との文字もありますが、本当にホログラム?と気になって、ブログの説明に書かれている『Musion』なるものを検索したら、ありました、『Musion Eyeliner』。このサイトのカタログによると、厚さ100ミクロン以下の柔軟な薄膜に、プロジェクターで映像を投射するのだそうです。簡単に言えば、サランラップみたいなものに投射された映像が、中空に浮かんでいるように見えているわけですね。

この投影システムに、マルチタッチ・インターフェースのプログラムと、手の動きを感知するモーションセンサーを組み合わせたのか、あるいは、動画中の人物は常に両手を握っているので、もしかしたらワイヤレスのポインティングデバイスを隠し持っているのかもしれません。

Obscura社は、このVisionAireをプレゼン用の新ツールとして開発したのだとか。もっとも、ビジネス用途だけじゃなく、たとえばダンサーの身体動作に映像がインタラクティブに反応するパフォーミング・アートなんかに使っても面白そうです。

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プロフィール

フリーランスのライター、翻訳者としての活動を経て、2010年3月、ウェブ・メディア・地域事業を手がける(株)コメディアの代表取締役に。多摩地域情報サイト「たまプレ!」編集長。ウェブ媒体などへの寄稿も映画評を中心に継続している。

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