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高森郁哉の「ArtとTechの明日が見たい」

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iPodが高音質レコーダーに早変わり:アレシスの『ProTrack』

2008年6月25日

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(Photo: Alesis)


ProTrack』は、クレードルと保護ケースの中間のような形状の本体にステレオマイクを搭載したアクセサリで、ボイスメモ機能付きのiPod(Classicと第5世代)やiPod nano(第2、第3世代)に対応。メーカーの米Alesis社によると、「世界初のiPod用プロ向け携帯デジタル・ステレオ・レコーダー」だとか。価格は未公表で、7~9月期に発売予定です。

注目すべき点は、2本のマイクがハの字型に向かい合うXY方式のステレオマイクと、外部マイク接続用のXLR+1/4インチコンボ端子でしょうか。XY方式のマイクは、最近のフィールドレコーダー(野外録音用の携帯録音機器)でよく見かけるもので、センターに定位する音源の収音などで有利とされています。これを使うなら、ノイズ対策の観点でメモリタイプのiPod nanoとの組み合わせがベターでしょうね。もちろん、外部マイクを使うならHDDタイプでも大丈夫でしょう。

ただ、iPodを記憶装置として利用する以上、録音データのフォーマットもiPodの仕様に依存するわけで、サンプリング周波数・量子化ビット数は最大で44.1kHz/16ビット。これでもCDと同等なので十分に高音質ですが、すでに国内メーカー数社から96kHz/24ビットで録音できるフィールドレコーダーがいくつか出ているので、クオリティーをとことん追求するマニアにはやや不満かも。とはいえ、iPodと簡単に組み合わせて、カジュアルに高音質録音を楽しむ分にはなかなかよさそうです。

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プロフィール

フリーランスのライター、翻訳者としての活動を経て、2010年3月、ウェブ・メディア・地域事業を手がける(株)コメディアの代表取締役に。多摩地域情報サイト「たまプレ!」編集長。ウェブ媒体などへの寄稿も映画評を中心に継続している。

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