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関裕司の「サーチ・リテラシー」

検索の鉄人が、サーチの周辺事情とユニークなウェブビジネスを読み解く。

ブックマークしておきたい辞書サイト

2007年12月13日

(これまでの 関裕司の「サーチ・リテラシー」はこちら

英単語の意味を調べるときにどうしているだろうか。Googleツールバーを入れていると「マウスオーバー辞書」という便利な小道具がついてくるので普段はこれで事足りる。ただ「これは何だ?」という単語にはさすがにマウスオーバー辞書もついていけないらしく、カーソルをいくら近づけても無言の場合が多い。そんなときに役立つサイトをいくつか紹介しよう。

まずは何といってもスペースアルクの「英辞郎 on the WEB」が強力。語数の多いのはもちろんだが、魅力はむしろ熟語や文例の多さだろう。手紙やメールの文例が豊富なので、英文メールを書くときにずいぶんとお世話になったものである。

英辞郎で解決できなかった場合はどうするか。他の英和辞書サービスを使っても時間の無駄となることは目に見えているので、私は迷うことなく「OneLook」を使うことにしている。これは英英辞書のメタサーチで、複数のオンライン辞書を串刺し検索してくれるサービスである。どのくらい強力かというと今現在では「11,285,460 words in 986 dictionaries indexed」であるから頼もしい。1000近くの辞書で調べて解決できなかったら、潔く諦められるではないか。

さて、OneLookで忘れてならないのは豊富なワイルドカードに対応していることである。

  • * : 複数のアルファベット
  • ? : アルファベット一文字
  • # : 子音一文字
  • @ : 母音一文字

また「: (コロン)」の後ろに単語を入れると、意味にその単語を含むものを探してくれる。つまり逆引きもできるのである。このワイルドカードと逆引きを利用すると、クロスワードパズルがどれほど楽になることか。

次に、通常の辞書に加えて類義語、関連語が調べられるサイトも用意しておこう。普通のシソーラス辞書では面白くないので、見た目で勝負。「Visuwords」は単語の品詞や関係を色やデザインでマッピングしてくれる。見た目が美しいと学習意欲もわくもので、ついあれこれと見てしまい自然とワードパワーがつきそうである。似たようなサービスに「Thinkmap Visual Thesaurus」がある。

見た目といえば、あるものの英語を調べたいのにその日本語さえもわからない場合はどうするか。例えば、ドアノブでキーを回すと出たり引っ込んだりするあの部分。そもそも名前がついているのかも見当がつかない。そんな場合にはビジュアルで調べられる「Merriam-Webster - Visual Dictionary Online」が役立つかもしれない。「Science」「House」「Sports & Games」といったざっくりとしたテーマを降りていくと、きれいな画像で各部分の英語表記を知ることができる。普通の紙の辞書をめくっていると時々挿絵があるよね。あれを集めてもうちょっと豪華にしたものだ。目的もなくふらふらと観賞するのもいいサイトだ。

最後にごく普通の英英辞書だけれど、せっかちな江戸っ子気質でサブミットを押すのも面倒だ、という人におすすめなのが「Dictionary.hm」だ。AJAXを使っているので単語を打ち始めるとサジェストしてくれるし、打ち終わったときにはすでに意味が出ている。

今回紹介したサイトをリストにしておこう。

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プロフィール

1963年生まれ。「検索の鉄人コンテスト」で優勝。40歳を過ぎて「ヤフー ジャパン」に転職。サーファー部の部長としてヤフー検索の精度向上の業務を日米共同で行う。現在はフリーで活動中。

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